もち米・お米(うるち米)
2025.01.23
 もち米のとぎ方はどのようにしたら、おいしい餅をつけるかの質問を受けたことがあります。最近はお米同様、精米機の能力が上がり、ぬかがつきにくく、もち米をつぶさないように軽く洗い、1晩置いてから炊飯器で炊くと、もっちりとなります。
 それと、うるち玄米を精米して白米にする場合。精米して、すぐに米を洗うと米が割れることがあります。精米するときに米に熱が残り、水にすぐにつけると温度差で米が割れる可能性があります。最近、精米器が小型化しており、食べる分の米をすぐに洗うことができるようになったためと考えています。
精米したコメが熱くなっている場合、急激な温度変化を避け、室内でしっかり冷ましてから洗うようにしてください。

2025.01.20
 市販されている植物性油の90%以上は、「ノルマルヘキサン」による石油系溶剤による抽出方法です。油の搾油工程でノルマルヘキサンを使用。精製工程でもシュウ酸・リン酸、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、活性白土、クエン酸、酸化防止剤などの化学製品が使われます。ノルマルヘキサンは強い毒性があり、多発性神経炎、肝機能障害といった慢性毒性も指摘されます。そして、高温で油を抽出するので、トランス脂肪酸が多く発生しますし、多くの添加物を加えます。
 マーガリンは、乳脂肪を含まない食用油脂に水等を加え、乳化させた可塑性(自由に形を変えられる)のある油脂で、油脂を80%以上含まれているものです。この油脂に「硬化油」が利用されます。硬化油の原料には、ヤシ油やコーン油などの植物性が使われますが、業務用では魚油も使われることがあります。これらの油に水素ガスを反応させて硬化油をつくるのです。化学的には、不飽和脂肪酸を飽和脂肪酸に変化させると言います。この硬化油を造る過程でトランス脂肪酸が発生します。ここで、乳化剤を混ぜ、まったく水が含まない状態がショートニングです。
トランス脂肪酸はWHO(世界保健機構)とFAO(国連食糧農業機構)の「食事、栄養及び慢性疾患予防に関する合同専門家会合」で、食事からのトランス脂肪酸の摂取は極めて低く抑えるべきとして、1日最大でも総エネルギーの1%未満にするように警告しています。そして、マーガリンは、加熱することにより、さらにトランス脂肪酸が増加します。
 油は人や動植物にとって必要なものだと考える。適量とれば、薬になるが、大量にとれば毒となる。しかし、その考え以外に、どのような油なのかを知る必要があると感じている。
アニマルウェルフェア(AWF)
2025.01.11
家畜福祉 アニマルウェルフェア(Animal Welfare,以下AW)は、家畜を苦痛やストレスの少ない環境で飼育し、病気や怪我を減らして健康に育てる畜産の方法です。日本では経済効率第一で多頭飼いの畜産を進めてきましたが、北海道では近年AWを取り入れる生産者が出てきました。当会の牛乳もその一つです。
動物福祉は世界の潮流にAWにおける最初の動きは1964年に書かれたイギリスのルース·ハリソンの著書『アニマル·マシーン(工場畜産)』からでした。命のある家畜を肉·乳·卵などの製造機械のようにしか扱わず、まるで工場のような畜産だと訴えたのです。イギリス国民の共感を得たAWの考え方は、1998年に欧州連合(EU)における「農用動物保護指令」の施行, 2005年からは国際組織である国際獣疫事務局(OIE)による世界家畜福祉基準の策定と大きく広がり、今やAW畜産は世界の潮流となっています。AW畜産の製品もEUはもとよりアメリカ、カナダ、オーストラリアなどの市場で流通し、消費者は自由に買うことができます。一方日本では、AWに準じたガイドラインは作られているものの、生産者や消費者にほとんど知られていないのが現状です。家畜は経済動物であり、快適性より経済効率第一に進めてきた日本の畜産には受け入れがたいのかもしれません。
日本の畜産業の9割近くが経済効率優先の飼育です。人と同じように「24時間戦えますか?」(リゲイン)の宣伝のように畜産業の動物たちも24時間戦い続けていたのです。そのおかげで安価な食品を手に入れることができたというメリットはあったかもしれませんが、失うものもあったような気がします。
表示の不思議
2025.01.10
表示はその食品を入れた容器包装に書くことになっています。たとえば、スーパーやデパ地下で、外部で製造したものを仕入れ個別包装して食品を販売する場合も、その内容を表示しなければなりません。ところが容器に入れずバラ売りするものは表示しなくてもいいのです。表示面積が30平方センチメートル以下の小包装食品も表示を省略することができます。
原材料を製造する際に使用された食品添加物が最終製品にそのまま移行するけれど、微量で最終製品には効果がないとされる「キャリーオーバー」や最終製品にその物質が残らないという前提で使われている「加工助剤」も表示しなくていいことになっています。せんべいに使う醤油に含まれる保存料などが「キャリーオーバー」にあたり表示義務はありません。また、カット野菜を殺菌するため次亜塩素酸ナトリウムなどの殺菌剤を使うことがありますが、「加工助剤」として表示は免除されています。
歳をとるというのは、不思議なものだ。若いころは、歳をとれば、仙人みたいな人に皆なると思っていた。しかし実際は心は若いが体は衰える(笑)。いつまで経ってもそうらしい。いつになっても年をとると、歳がキャリーオーバーしているのかも(笑)。
新年の挨拶
2025.01.09
あけましておめでとうございます。生活者の会はこの4月でまる46年を経過し、47年目を迎えることになります。
昨年は、石川県能登半島の地震から始まり、そして9月には豪雨と被災された方がいち早く元の生活に戻れるようになればと思います。そして、紅麹サプリの健康被害もありました。世界では、領土をえるためなのか、戦争で多くの人が亡くなっています。人が人であるため、どのように生きていくのかを問われている1年でもあるように思いました。
さて、当会では、10月に三重を訪問し、魚類が再開されました。食を取り巻く環境は、相変わらず、ゲノム編集食品、食品添加物、農薬の問題はありますが、価格高騰の波の方が大きいようです。その中で、会員の皆様に安心で安全なおいしい食品をお届けできるよう努めて参りたいと思っております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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